大都会の小さな家

大都会の小さな中古マンションに住むおひとりさま女の日常をつづったブログです。 注意事項: 比較的、自分の好き嫌いをはっきり述べています。 それは、単なるさくらねこの好き嫌いであって、さくらねこが嫌いな場合であっても、そのこと・ものを否定しているのでも、そのこと・ものを好きな方を否定しているのでもないことを、あらかじめ申し上げます。1記事が長めなので閲覧はPC推奨です。 リンクはご自由に、相互リンクも募集中です!

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5/5は、上野に、美術展を見に行きました。
バベルの塔展』と『シャセリオー展』でした。

上野恩賜公園はものすごい人でしたが、子供連れで大行列ができている動物園と違い、展覧会はそうでもなかったです。
チケットを予め買っておけば、バベルの塔展は入場まで5分ほど、シャセリオー展はむしろ空いていました。


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『バベルの塔展』は、ブリューゲルの(後年に作成された、小さいほうの)バベルの塔の絵を目玉に据えた展覧会で、ブリューゲルの他の作品のほか、幻想的な絵画でしられるボスの絵などをまとめた、15-16世紀のオランダ絵画をまとめた展覧会でした。

私の目を最も引いたのは、15世紀に描かれた、ブリューゲルではない宗教画でした。
タイトルは忘れてしまいました。リーフレットから21番の、コルネリス・エンゲブレフツという人の『磔刑』ではないかと思います。

その当時のオランダっぽい風景の、下のほうに、腰巻だけ・いばらの冠で十字架につけられてひきまわされるキリストが描かれています。
キリストだけ、えらく浮いて見えました。
それは、まわりがオランダなのに、キリストだけそんな姿だからです。

これがロマン主義の絵画なら、周りの人の服装や拝啓も「エルサレムらしく」「古代らしく」描いたりするけれど、この時代の人はそうじゃないのだ、と不意に思い当たりました。

この時代の人たちにとって、キリストの生涯やそのほかの聖人は、「同時代のこと」、古い1500年近く前のお話ではない、自分たちに非常に近いお話として受け止めているのだと、思い当たりました。
そういえば、他の聖母子像や聖○○といった像は、すべてその時代のオランダの服装をしています。

マーク・トゥウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』で主人公のハックが、まったく浮浪児だったのが養い親の家に住み、学校に行かされるようになって、聖書も読まされるようになって、旧約聖書にあるモーセの話に興味を持つのですが、「葦の船で流された人(赤ん坊のモーセ)はどうなったのか、今生きてるのか」と聞いて、この話は何千年も前の話だと言われて、すっかり興味をなくしてしまいます。

ハック・フィンほど極端でなくても、人間にとって、何千年も前の自分には関係のない人の話には、興味がわきません。
この時代のオランダ人たちは、キリストを非常に近しい存在・自分たちと同時代を生きる存在だと考えていたのだと思いました。

目玉のバベルの塔の絵ですが、バベルの塔の話も、聖書の話です。
ニムロデ王という王様が、人間の力を誇示するために、天に届く塔を建て、神が人間の傲慢を見て塔を打ち砕き、人間が協力しないように人間の言語をばらばらにした、という話です。

ブリューゲルは、2点、バベルの塔の絵を描いています。

こちらが、今回の展示にはなかった、古いほうの(大きいほうの)バベルの塔の絵で、これには左下にニムロデ王が描かれ、塔はところどころ崩れています。
聖書の伝承に近く書かれています。


しかし、今回の展示のバベルの塔は、ニムロデ王もなく、崩れてもいませんでした。



今回の展示では、いろいろな細部が拡大され、解説されていました。

最上部の、くぼんだところは、実は教会のようなのです。
大きな観音開きの扉があり、鐘があり、そこにむけて天蓋にのった、おそらく高位の僧なのであろう貴人の行列がむかっています。

この塔は、神に逆らい人間の力を誇示するための塔ではなく、人間の力をあわせ神の栄光をより高いところで称えるための塔なのです。
だからニムロデ王もいなければ、崩れてもいないのです。

16世紀、自然を解明し、それで得た知見を科学技術として利用し人間の生活を拡大することが「神への謀反」ではなく、「神の栄光をたたえること」と考えられるようになり、科学技術の進展が進んだ、その考え方の一端を、この絵画に見て取ることができました。


 *


『シャセリオー展』は、19世紀半ばに、37歳の若さで没したシャセリオーの作品を中心に、シャセリオーに影響を与えた・与えられた画家の作品を集めた展示会で、これまで日本でまとまって開催されたことはあまりない気がします。

端正で印象的なまなざしの人物画が美しいのですが、バベルの塔展に比べて目玉がなく、空いていました。
展示もいまいち散漫で、シャセリオーの絵の合間に突然別の作家の作品が出てくるので、戸惑ってしまいました。
シャセリオーの絵との関連性を示したかったことは分かりますが、もう少し考えて展示してほしかったなあと思っています。
シャセリオーの絵をずっと見ていて、突然、サロメの絵が出てきて、これはどう見てもモローだけどと思うとやっぱりモローで、次はルドンになり、またシャセリオーにもどり、そこに違和感を感じました。
もちろん、シャセリオーがモローやルドンに影響を与えていることを示したかったことは分かるのですが、効果的な並べ方ではないので、「あっ、確かにシャセリオーの絵はモローにもろに影響与えてる!!!!」というハッとする発見がないのでした。

詳しくない人ならシャセリオーの絵のひとつだと思って通り過ぎてしまいそうなぐらい、メリハリがないのです。

『バベルの塔展』ほど、素人向けに、細かく解説しまくっているのが良いのかどうかはわからないのですが、シャセリオー展はちょっと疑問の残る展示でした。

 *

歩き疲れたので、美術館内のカフェに行きました。
空いていて空き席もあるのに、「外の椅子に掛けてお待ちください」という、なんとも言えない接客でした。
私だけじゃない、私の後にきた家族連れも、「お、空いてる空いてる」といって入っていったら「外の椅子に座ってお待ちください」。

ケーキセットを頼みました。アイスティーにはガムシロップがついてなくて、「あ、最初から甘ったるいアイスティーか」と警戒しましたが、甘くありませんでした。

私はコーヒー紅茶は甘くしないのでいいのですが・・・最初からガムシロップついていないの違うんじゃないかと。
アイスティーは香りもよく、頼んだモンブランもマロンクリームがマロングラッセをつぶしたような洋酒の香りのいいもので、台のタルトは堅かったけれど、ドリンクとセットで880円ならこのロケーションなら悪くはないと思います。

むかしはこうしたところの食堂の味は、努力しなくても客が入るので、「味はお察し」なことが多いものでしたが、なかなかどうしてお味は良かったです。
素敵なお庭を見ながら食べられるし、お皿もかわいいし、そこはいいんです。
・・・でも接客は本当にかなり低レベルでした。




あとで、レストランを出たあと、地下に休憩用の椅子と自販機があることに気が付いて、しまったと思いました。
次回からは自販機でいいなあと。

休憩のあと、シャセリオー展の半券をみせれば無料でみられる常設展と「スケーエン デンマークの芸術家村」展を観ました。
19世紀末から20世紀初頭の画家が多く、あまり日本で知られていない画家たちですが、北欧の荒い海で働く男たちが描かれている作品はとても素晴らしかったです。

 *

さて、16時すぎごろ、国立西洋美術館を出ると、その前の道を、警察官が「道を開けてください」と分けていました。
皇后陛下がお通りになるということです。
道の端で待つこと20分、黒塗りのお車の中から、皇后陛下が、お手を振っておられるのが見えました!一瞬でしたが!!!

お美しかったです。
東京文化会館側から来られました。ご公務とかのニュースはなかったので、私的な用事で、東京文化会館のイベントをご覧になったのではないかと思います。

そのあと雪村展にいこうとしましたが、17時までの展示会で、もう入れませんでした。
タクシーを使って、御徒町のうさぎやに行き、和菓子を買って帰りました。

皇后陛下を拝せただけでも大満足のこどもの日でした。




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